EPIGRAsm一周年と集英社ゲームズ発足!

株式会社EPIGRAsmを設立して、本日で1年が経ちます。楽しいと感じる時間は早く過ぎ去ると言いますが、まさにあっという間の365日でした。これも、共に歩んでくださった皆さまのおかげだと感謝しております。

この1年間の仕事は、本当にどれもユニークで、新鮮で、スタッフの方々の思いに満ち溢れたプロジェクトばかりで、エキサイティングな日々の連続でした。

まずは、前職を退職する間際、KENEI DESIGNこと葉山賢英さんにお声がけいただき、プロデュース参加することになった『ONI Road to the Mightiest Oni』。

ほぼ片手で収まる制作メンバーによって、だからこそ隅々まで思いのこもった浸透圧の高いコンテンツを作るというこの制作体験には、これまで経験してきた大規模開発とは全く違う醍醐味があり、まだまだ開発途上ではありますが、大きな手応えを感じています。

そして同時期に、ひょんなことからアドバイザーとして入らせていただくことになった、『集英社ゲームクリエイターズCAMP』。

人々の記憶に残るビッグコンテンツを多数生み出してきた集英社が、遂にゲームクリエイターを支援する。そんな取り組みに参加してみませんかとお誘いを受け、二つ返事でお願いしますとのめり込んだこのプロジェクトでは、運営メンバーの皆さんと日々喧々諤々の議論をし、インディーゲームの祭典、BitSummit THE 8th BITへの出展も果たし、さらにはオリジナルゲームコンテストであるGAME BBQ Vol.1で、多くのクリエイターの方々とお会いする機会もいただきました。

他にも、『Unityユースクリエイターカップ』で、今後を担う中高生ゲームクリエイターの作品を審査させていただいたり、大手スタジオの若手プロデューサーの面々とアイデアをぶつけあったり意見交換をさせていただける機会をいただくなど、本当にやり甲斐のある仕事ばかりでした。

そんなこの1年間の活動を振り返って、改めて独立して良かったと思う点が大きくは二つあります。

一つ目は、自分が面白いと思ったこと“だけ”を選んで取り組めるということ。

二つ目は、自分が面白いと思った人“だけ”と仕事ができるということ。

これは、サラリーマンクリエイター時代には味わい得なかった快感でした。

アドベンチャーゲームでは、自分に都合がいい選択肢ばかりチョイスしていると得てしてバッドエンドが待ち受けていたりもしますが、リアルライフは案外それくらい傲慢なほうがハッピーエンドに辿り着けるのかも……そんな気もしています。

そして本日、これまた僕の人生で大きな転機となる発表がありました。

『集英社ゲームクリエイターズCAMP』でお世話になっている集英社が、本格的にゲーム事業に乗り出すべく、新会社を設立する。

その名も、集英社ゲームズ。

その立ち上げ社員として、本格的に参画させていただくこととなったのです。

これには、自分でもビックリしています。

僕の人生は、マンガと共にあったと言っても過言ではありません。自宅に、実家に、仕事場に、タブレットの中に、それぞれ何百冊ものマンガがあり、とりわけ、集英社のマンガをたぶん一番数多く読んできました。マンガだけではなく、かつての編集者の方が綴った書籍や、漫画家の方が紡いだ著作も山のように浴びてきました。小学生の頃から読んできたそれらマンガを、今では子供たちが読み、逆に、僕の知らない新しいマンガを子供たちが教えてくれる。そんな、自分の血肉となっているコンテンツを生み出してきた集英社という会社が、僕自身が30年を超える時間戦ってきた「ゲーム」という魔物に挑もうとしている。

そのチャレンジに、自分も初手から参加できることになったのです。

僕の血肉は、今、まさに血沸き肉躍っています。

お誘いをいただいたときは、少しだけ迷いもありました。何といっても、自分で会社を立ち上げたばかりで、まだ1年も経っていない。そもそも、長年大きな組織で仕事をしてきて、また組織で仕事をする気がなかったというのも大きい。

だけどお話を聞くうちに、気付いたのです。

独立して良かったと思えた二点の美味しさを、そのまま集英社ゲームズでも味わえそうだ、ということに。自分が面白いと思う企画を、自分が面白いと思う人たちと最短距離で作っていけそうだ、ということに。

日本のゲームシーンは、大きな過渡期にあると思います。クオリティを担保するためにはお金が掛かり、お金を掛けると日本国内だけで回収するのは難しくなる。それを見越してグローバルを意識すると、日本人特有のクリエイティビティが削がれる可能性も高くなる。

若いクリエイターに打席が回るチャンスは少なく、ドメスティックさを訴求力に変換し海外に向けてアピールするメソッドに薄い。

尖った角を尖ったまま、強い芯を強いまま世界に届け、ビジネスとしてもハッピーな結果をもたらすためには、一定の組織力と、日本人のクリエイティビティを信じ切る組織カルチャーが必要だと感じています。

集英社ゲームズには、その両方が揃っているのではないか。現在進行形で自分が踊ってきたマンガ、その表現発露の方法論と、現在進行形で自分が取り組んできたゲーム制作、そのノウハウが一つになった先に、きっと、自分自身が震えるゲームコンテンツがあるのではないか。

そんな予感を事実に変えるため、微力ながら死力を尽くしたいと思っています。

地ならししながらのスタートになりますが、ぜひ今後の活動に注目していただければと思います!

(あ、EPIGRAsmを閉じるわけではありませんので、引き続きよろしくお願い致します!)